小説

突発的に書きたくなりました。

わたしは好き、なのだ。言葉にしたことも、態度で表したこともないけれど、この人のことを物凄く。大体、出会ってからもう既に5年が経ち、今までとても男と女とは思えないような付き合い方をしてきたのに、今更どうしてそんなことが伝えられようか。好きだ…

久々に一本

あの人は、突然するりと現れて、するりと私の心に居座った。しかも、それが私のいびつな心の隙間にぴた、とはまったものだから、とてもとても困っている。 あの人はあまり自分の意思というものを持たず、どこに行きたいですかと訊ねれば、君の行きたいところ…

短いですが。

雨降りストレンジャー 「さいあく」 琴子はぽつぽつと雨の降り出した空を見上げて呟いた。小さく広げた両手に水滴が落ちて、小さな掌を濡らしてゆく。次第に強くなってきた雨足に、琴子が気付いた時には周りには誰も居なかった。すぐ近くの喫茶店に目を遣れ…