毎年の桜ブームに便乗して桜

涙まじりの笑顔にキスしたかった
あの並木道
桜のアーチ
桜色のほっぺ
あの頃何度も振り向いて確かめた
大好きな笑顔はもう
どこにもない

小さな秘密を共有しているだけで
二人の距離が近付いた気がしてた
頭に置かれた手
吐息の混じった内緒話
おどけて抱かれた肩
閉じ込めておきたかった瞬間は
動かないままわたしの中で眠ってる

あの時指差して教えてくれた未来に
わたしは隣にいなかったの?
卒業って言葉が堪らなく怖かった
流れた涙
困った顔して慰めてくれたこと
きっと忘れないよ

桜なんか咲かなくたっていい
春なんか二度とこなくたっていい
終わってしまう
離れてしまう
告げる勇気すらないわたしの心は
春が近付いたって寒いまま

桜なんか咲かなくたっていい
このまま地球が止まればいい
変わってしまう
忘れてしまう
忘れられないわたしの胸は
桜咲いても冬のまま


涙まじりの笑顔にキス出来なかった
あの並木道
桜のアーチ
涙色の別れ
あの時何度も言おうとして諦めた
大好きなあなたはもう
隣に居ないのに